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SOSのサインに気づくには
悩みやストレスを抱えている人は、精神面だけでなく、体や行動にもさまざまな「SOSのサイン」が現れます。家族や友人、恋人など、大切な人のSOSに気づくにはどうすればいいのでしょうか? 本記事では、こころのSOSの現れ方や、大切な人の様子が「いつもと違う」と感じた時の声のかけ方についてご紹介します。
悩みを抱えているかも?こころのSOSサイン
こころのSOSは、睡眠、食欲、体調、行動の4つの面に現れます。大切な人の様子がなんとなく「いつもと違う」と感じたら、次のようなサインが見られないかチェックしてみましょう。もしもチェックが3個以上ついたら、相手に声をかけてみることをおすすめします。(※1)
大切な人のSOSサインに気づくために、厚生労働省が作成した「こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜」内のページ「こころのSOSサインに気づく」も参考にしてみてください。10〜30代の皆さんにとって、参考になる情報が掲載されています。
SOSをキャッチしたら…声がけの5つのステップ
国は、悩んでいる人への接し方について「メンタルヘルス・ファーストエイド」による心のサポートを推奨しています。これは、メルボルン大学オリゲン研究センターの研究者であるベティ・キッチナー氏とアンソニー・ジョーム氏が開発した、適切な初期支援を行うための5つのステップからなる行動計画のこと。頭文字を取って「り・は・あ・さ・る」と覚えましょう。(※2)
「り」リスク評価
「消えてしまいたいと思っていますか?」「死にたいと思っていますか?」とはっきりと尋ねてみることが大切です。

「は」はんだん・批評せずに聴く
どんな気持ちなのか話してもらいます。責めたり、弱い人だと決めつけたりせずに、相手の言葉が出るまで待ちましょう。

「あ」あんしん・情報を与える
現在の問題は、弱さや性格の問題ではなく、医療の必要な状態であること、決して珍しい状態ではないことを伝えます。また、専門家に相談することや、適切な治療によって良くなる可能性があることも伝えましょう。
「さ」サポートを得るように勧める
専門家に相談することを勧めましょう。「こころの問題が体に関係することもあるから、専門家にこころのことも相談してみよう」など、受診への抵抗感を減らすような伝え方を心がけます。

「る」セルフヘルプ
軽い運動をしたり、リラクゼーション法(ゆっくりと呼吸する、力を抜く等)を実践したりすることで、メンタルヘルスの問題による症状が緩和されることがあります。

Light Ring.は悩みに寄り添う「支え手」を支援しています
このように、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことを、一般的に「ゲートキーパー」と呼びます。当法人では、ゲートキーパーを「支え手」と呼び、若者の誰もがこころの支え手となる社会を実現するために、行政と連携して「子ども若者自殺予防ゲートキーパー養成事業」を展開しています。
また、ringS支え手居場所事業やオープンチャットなど、「支え手」に必要な知識や援助技術、専門家へのつなげ方、セルフケアの仕方などを学べるさまざまなプログラムも提供しています。同じ境遇の「支え手」同士が出会い、相談できるコミュニティを通じて、身近な人の悩みを受け止める子ども・若者を総合的に支援していきます。
※1 出典:「子どものSOSサイン」(厚生労働省)
※2 出典:「あなたもゲートキーパーに!大切な人の悩みに気づく、支える」(政府広報オンライン)