活動内容
一覧はこちらゲートキーパー養成事業(対面)
当法人では、若者自身が身近な友人や恋人等の「こころの支え手」となることが、子ども・若者の自殺や孤独・孤立、こころの病の予防につながると考えています。若者の誰もがこころの支え手となる社会を実現するために、行政と連携して「子ども若者自殺予防ゲートキーパー養成事業」を展開しています。
子ども若者自殺予防ゲートキーパー養成事業について
特徴1
子ども若者自殺予防ゲートキーパー養成事業は、「自殺総合対策大綱~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~」に対応する、子ども・若者向けの自殺や孤独・孤立、うつ予防事業です。
2017年2月に、当法人の代表理事が共同代表を務める「若者自殺対策全国ネットワーク」を通じて、自殺総合対策大綱の改定に向けた政策提言を実施。その結果、同年7月に、提言内容が「子ども・若者の自殺対策を更に推進する」として、本大綱に新たに反映されました。
本事業は、自殺総合対策大綱の重点施策である「4.自殺対策に係る人材の確保、養成及び資質の向上を図る」「11.子ども・若者の自殺対策を更に推進する」の2つに対応しています。

特長2
当法人の行政委託事業では、中高大生を対象に基礎学習(集団)→日常での実践(個別)→振り返り(集団)の3ステップで、子ども若者自殺予防ゲートキーパーを養成する研修を展開しています。
通常のゲートキーパー養成研修とは異なり、座学での学習だけでなく、その後の実践や振り返りを重視している点が、当法人モデルの特長です。悩み相談に対する適切な対応方法を学び、意識的に日常生活を送ることで、身近な友人や恋人等の異変にいち早く気づいたり、つらい気持ちを受け止めたり、周囲の大人や相談窓口につないだりすることにつながります。研修が終わった後も、「こころの支え手」として、身近な人からのかすかなSOSの声に気づき、そばにいることの大切さを伝えていきます。

(キャプション)港区で実施した「大学生・私立中高生向けSOSの出し方及びゲートキーパー講座委託事業運営」の例
Light Ring.の子ども若者自殺予防ゲートキーパー養成事業モデル
1. 基礎学習(集団)

自殺や孤独・孤立、うつ問題の基礎知識や、友人など身近な人を支える「こころの支え手」としてのスキルを学び、悩み相談を受け、支援機関につなぐための基礎理論を学びます。

2. 日常での実践(個別)

研修の内容を活かし、実際に悩み相談に乗るワークを実施。周囲の人の変化に気づいた回数、手を差し伸べた回数などの行動を記録します。

3. 振り返り(集団)

宿題シートに基づき、支え手としての自分を振り返ります。グループでフィードバックを行い、身近な人の「こころの支え手」になるための仲間づくりを行います。
4. 定着(希望者)

「こころの支え手」スキルアップ講座を開催します。セルフヘルプや傾聴スキルを学び、支え手ならではの悩みについて、専門家と関わり方を検討する対話ワークも実施します。
5. 定着②(希望者)

ゲートキーパーとしての行動を振り返り、更なる知識・スキルを習得します。支え手同士が悩みを共有できる「居場所」の機能も担います。
東京女子医科大学 杉下智彦教授コメント

東京女子医科大学国際環境・熱帯医学講座
杉下智彦教授
東京女子医大で、「自殺」をメインテーマに扱った講義は初めての試みでしたが、主に医学部1、2 年生の受講生は、大変熱心に講義に参加し、最近話題になっている「若年者の自殺」について考察を深める機会を得ました。
受講後のアンケートによると「医師として寄り添うことの大切さを痛感した」「人と人とのつながりが健康に及ぼす影響を理解できた」「悩みを聞くことのできる傾聴力が伸びた」など、前後2 回の講義を通して、社会人や医師としての素養を身に着けるきっかけとなったとの回答が多く寄せられました。
他者への共感する力を通して医師としての自覚を深め、まさに「寄り添うことの大切さを教えてくれた」 素晴らしい講義でした。
研修参加者の声(大学生M.I.さん/20代)
「姉と母から「死にたい」という声を受け止めた」
自分と近しい人が死にたいと言っているのは、やはり悲しいし、聞いていてつらいです。その時には毎回感情がなくなって、なんとか元気に対応できますが、対応した後の精神的疲労や身体的疲労、ぐったり感がすごいので、なんだかんだ言って毎回戸惑っています。
宿題として提出が求められるワークシートで、自分の身なりに構わなくなるというサインがありましたが、私の姉がまさにそうでした。洗濯物を出さずに匂いがするのに、それは彼女のずぼらな性格だと家族はみなしていましたが、いま考えれば、姉のしんどいことがあった時期にそれは始まっており、彼女から出ていたサインだったと気がつきました。
今後、身の回りの人の発言だけではなく、行動や元気のなさといった雰囲気にも気を配ってみようと意識が広がりました。そのように気づいた時に、気になる人には声をかけてみようと思います。
お申込みから研修実施までの流れ



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